"UCI SEVEN GRAVEL RACE 2024"参戦記!


大会前日の受付・試走の時は、時折り激しい雨が降る変わりやすい天候で心配していましたが、夜には満天の星空で、当日は晴れ予報という嬉しいニュース!

スタート時間の7時に合わせて、バッセルトンの宿を4時に出発。バッセルトンからレース会場となるナナップまでの距離は60キロ程度、市街地以外は街灯もなく真っ暗な中を車のライトだけを頼りに野生動物、特にカンガルーが飛び出してこないか気をつけて車を走らせる。
会場に到着したのが5時前、前日からのキャンプ組の車がちらほら止まっているくらいでまだまだゆったりモード。オーストラリアは夏から秋に向けてのシーズンだから朝晩が寒く、この日の早朝の気温も10°程度と外に出られずしばらく車内で時間を過ごす。空が少しづつ明るくなり始める頃には参加者が続々と会場入りし、駐車場が賑わい始める。さっきまでゆったりモードだった僕のモードも少しづつレースモードに切り替わっていく。

参加したのは今大会最長クラスのSEVENクラス。全長125km、獲得標高3,200mと走りごたえあるレイアウト。ひとつのイベントで獲得する標高としては過去最高となる。メインとなる登りは10個と聞いてるけど実際にどんなヒルクライムになるのか期待と不安が入り混じる。


明るくなり始めたナナップの空。スタート時間が近づくにつれエリートライダーから順にスタートラインに並び始める。いよいよ始まるレースに気持ちが高ぶる。UCIレースとい事なので、カテゴリー分けは年齢別となり、45ー49歳クラスに参加。クラス合計は120名ほどと、他のカテゴリーと比べても参加者が多いクラスになる。95%以上が地元オーストラリアのライダーが占めるという地元感溢れる"SEVEN GRAVEL RACE"!


18キロ地点のBrockman Climb(2.4キロ、Ave8.2%)山頂から雲海が見える景色は格別。でもヒルクライムはおーまじかって感じでした(笑)


オーストラリアらしい赤土のグラベルが永遠と続いていく。路面はしっかりと踏み固められているのでグラベルにては走りやすい。メインとなる登り以外も気を抜くとコースアウトしてしまうようなハイスピードな下りもあるアップダウンがあり少しづつ体力を削られる。

74キロ地点のフィードゾーン。ようやくここまで来たかという感じ。フィードゾンにはスタート前に自分の荷物を預けていればここまで運んでくれるというサービスがある。


無事に運んでもらえたボトルとエナジーバー補給してしばし休憩。後半戦に向けて体力回復と気持ちを切り替える。

何かあった時のピットサービス。ありがたい存在です!

フィードゾーンからゴールまでは残り50キロくらい。ここまでくると大体同じペースで走るライダーがグループみたいになってくる。話しかけたり話しかけられたり。『このレースの為に日本から来たよ!』なんて話すとすごく喜んでくれて褒めてくれる。身体は疲れているのに気持ちがほっこりして嬉しくなる!

Ellis Creek Climb(2.0キロ、Ave9.1%)どのヒルクライムポイントも距離は短いものの平均勾配と最大勾配が20%越え連発となかなかエグい。

まだまだ続くぞオーストラリアの赤土グラベル。残りのクライムや距離の事とか考えずに淡々とマイペースで走る。残り25キロ看板を過ぎたあたりから少しづつゴールを意識し始める。

残り10キロの看板が見える場所にようやく辿りいた。ここは前日に試走したコースでもあるので、心に余裕が生まれるものの、残っている体力に余裕はなく、つり始めた脚をごまかしごまかしゴールを目指す。

そしてついにゴール地点となるイベントビレッジに辿り着いた!ゴールシーンの写真がないのがとても残念ですが…ゴール後は同じクラス、同じカテゴリーに参加していた高岡選手と記念撮影。高岡選手は4時間34分43秒でゴールして、見事カテゴリー優勝!前日に表彰台目指しますって言われていたので有言実行!世界と戦っての優勝本当に凄い!おめでとうございます!
僕はといえば、6時間10分24秒でカテゴリー57位でフィニッシュ。チャックポイント毎のリザルトを確認すると、前半2時間くらいは、20位前後となかなかの高位置でしたが、3時間過ぎたあたりからペースがガクッと落ちて50番台へズルズルと後退。ある意味予想通りの展開だったかなと(笑)
"SEVEN GRAVEL RACE"完走者にはバックルが贈られます。

今回、一緒にオーストラリア遠征をした吉田さんも無事にゴール。そして70オーバークラスで吉田さんは見事に優勝を果たしました!凄い!おめでとうございます!昨年"Unbound Gravel"や今回の"Seven Gravel Race"にしても世界のグラベルシーンはますます賑わいをみせていると感じることが出来ました。日本でも北海道で開催されるニセコグラベルなど、少しづつではありますがイベントの数も増えてきました。走るコースはもちろん、会場や参加者を見ても、和やかな雰囲気があるのもグラベルイベントならでは。

2026年にはオーストラリアでグラベル世界選手権が開催されます。開催地はここナナップ!世界選手権の切符を手に入れて再び戻って来れるのか?皆様もチャレンジされてみては如何でしょうか?